肺炎【看護計画】【観察項目】【事前課題】

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小児事前課題 シリーズです!全10疾患!!

事前課題は量がモノを言うと思っていますし、

時間をかける意味はありません

私たち過去の看護学生が時間をかけて実施しているので

ぜひ使ってください!!

大学生活は有限です。友達との時間と睡眠時間を大切にしましょう!

最後にwordダウンロードできるようになっています。

ブログ目標
  1. テスト勉強の際、電車に乗りながらケータイに赤シートをかざして勉強可能である
  2. 実習記録、看護過程の効率化につながる
  3. 実習中追い込まれた看護学生が朝の電車の中で有益な情報を入手できる。笑

※すべて医学書院をはじめとする看護の専門書からの情報です。

【疫学】

・肺炎はすべての呼吸器感染症の10〜15%

・秋や冬に起こりやすい

・発生率

 5歳以下:4%

 9〜15歳:0.9%

・ウイルス性肺炎が全肺炎の70〜80%。

・全肺炎の50%がRSウイルス

・25〜75%の細菌性肺炎の小児は同時にウイルスにも感染している。

病態 

それぞれの感染経路を通り、肺実質表面に付着し上皮細胞を破壊し、肺実質に侵入することで感染す

る。日常に遭遇する風邪にひき続き発症することが多い。新生児、乳児などは罹患率が高く、呼吸機

能・構造や免疫機構の未熟さなどから重篤になりやすい。

 1細菌性肺炎 

原因菌

肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、ブドウ球菌 など

症状 

発熱、咳嗽、呼吸困難(鼻翼呼吸、陥没呼吸など)、胸部聴診で肺への湿潤を示す連続性ラ音、呼吸音減弱、循環不全による四肢冷感、蒼白

検査 

・血液検査(血沈亢進、白血球・CRPの増加)

・胸部X線検査(病巣の広がり、胸水貯留など)

・打診 濁音

治療 

・抗生物質の投与

・輸液(経口摂取が困難の場合)

        ・気管支拡張薬により気管支拡張し、呼吸を促す

         副作用

気管支拡張薬 β2刺激薬:心悸亢進、不安、不眠、頭痛、悪心、嘔吐、めまい、高血糖 など

            テオフィリン:悪心、嘔吐、心窩部痛 など(血中濃度に依存)

                   6歳未満に血中濃度15μg/ml以上は痙攣リスクとなる

                   6ヶ月未満にテオフィリン徐放薬を使用しない

              抗コリン薬:口内乾燥、眼圧上昇、心悸亢進、排尿困難 など

   ・体位ドレナージによる貯留物排出

 2ウイルス性肺炎

原因菌

RSウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス など

 気管支周囲陰影を主体とする陰影が多く、細菌性肺炎より起動症状が強く、全身状態は比較的良好。5歳以下に多い。

症状 

上気道炎症状、頭痛、発熱、関節痛、喘鳴、嘔吐、下痢

検査 

・胸部X線検査(網状、斑上、スリガラス様陰影)

・血液検査(白血球正常、好中球増加)

・聴診(わずかにラ音聴取)

治療 

・抗生物質は無効

・細菌の二次感染に対して、ペニシリン系薬、セフェム系薬の投与

           ペニシリン系薬 作用: 細胞壁合成阻害薬であり、病原体に殺菌的、静菌的に作用する

                  副作用:敗血症、肺炎、急性腎盂腎炎 など

           セフェム系薬  作用:細胞壁合成阻害薬であり、病原体に殺菌的、静菌的に作用する

                  副作用:ショック、アナフィラキシー、過敏症 など

3マイコプラズマ肺炎 

主に飛沫感染からなる。

症状 

咳(乾燥性・発作性あり)、全身状態の良い発熱、

           合併症として中耳炎、鼓膜炎がある

検査 

・胸部X線検査(様々な像が見られ、ウイルス性肺炎との鑑別が難しい)

・血液検査(白血球正常、血沈亢進、CRP上昇)

治療 

・自然治癒可能

・抗生物質の投与

看護 

・体温:熱型、発熱の有無、頭痛の有無

・呼吸:呼吸数、深さ、リズム、呼吸音(喘鳴の有無、副雑音の有無)、心拍数

・咳嗽の有無、程度

・排痰の有無(体位ドレナージを行うか否か)

・チアノーゼの有無(口唇、爪床、顔)

病型分類の要素

1原因媒体

2小児の年齢

3小児の反応

4病変の範囲

5気道狭窄の度合い

病因分類

 出生〜生後20日生後3週〜3ヶ月生後4ヶ月〜4歳5〜15歳
1細菌性肺炎・B群連鎖球菌 ・グラム陰性腸内細菌 ・リステリア菌・トラコーマクラミジア ・肺炎球菌 ・百日咳 ・黄色ブドウ球菌・肺炎球菌 ・インフルエンザ菌 ・結核菌・肺炎クラミジア ・肺炎球菌 ・結核菌
2ウイルス性肺炎・サイトメガロウイルス・RSウイルス ・パラインフルエンザウイルス3型・RSウイルス ・パラインフルエンザウイルス3型 ・インフルエンザウイルス ・アデノウイルス ・ライノウイルス 
3マイコプラズマ肺炎  ・肺炎マイコプラズマ・肺炎マイコプラズマ

重症度分類

 軽症中等症重症
全身状態良好不良
チアノーゼなしあり
呼吸数正常多呼吸
努力呼吸なしあり
胸部X線陰影片側肺の1/3以下片側肺の2/3以上
胸水なしあり
SpO2>96%<90%*
循環不全なしあり*
人工呼吸管理不要必要*
判定基準上記全てを満たす軽症でも重症でもない*のいずれか1つを満たす

【症状】

 症状初期症状経過
1細菌性肺炎咳嗽、呼吸困難(呼吸音減弱または消失)、努力呼吸(頻呼吸、陥没呼吸、鼻翼呼吸、呻吟)、チアノーゼ、顔面蒼白、腹痛(横隔膜過敏)、発作性の百日咳様咳嗽 *年長児は症状不明確軽度鼻炎、食欲不振、元気がない急性の高熱、湿性咳嗽、呼吸音減弱、連続性ラ音の聴取、浅速呼吸(50-80回/分)、呼吸困難、努力呼吸)、白血球・CRPの増加 2歳以下:嘔吐下痢 5歳異常:頭痛、胸痛、悪寒
2ウイルス性肺炎微熱、軽度咳嗽、鼻炎、痰は少ない微熱、軽度咳嗽のち高熱、重度咳嗽(倦怠感、衰弱) 頻呼吸、無呼吸(RSウイルス感染の乳児)、散在性ラ音、低音性連続ラ音、喘鳴、白血球正常
3マイコプラズマ肺炎微熱、悪寒、咽頭炎、頭痛、倦怠感、食欲不振乾性咳嗽3〜4週継続、 乾性頻発空咳、線状血性痰、鼻炎、ラ音・喘鳴、発疹、全身倦怠感

【検査】

1胸部X線検査

2血液ガス測定、全血球計算、分画

3血液培養とグラム染色

3パルスオキシメトリー

4気管支鏡:気管支の主分枝を処置、診断のための組織採取、異物の観察

5胸膜液の培養:細菌やウイルスを同定

6肺生検:開胸術中、肺組織診断のために摘出

 検査の特徴
1細菌性肺炎・血液検査(血沈亢進、白血球・CRPの増加) ・胸部X線検査(大葉性肺炎、胸水貯留など) ・打診 濁音
2ウイルス性肺炎・胸部X線検査(網状、斑上、スリガラス様陰影、一時的な肺葉湿潤所見) ・血液検査(白血球正常、好中球増加) ・聴診(わずかにラ音聴取)
3マイコプラズマ肺炎・胸部X線検査(多様な間質性湿潤像、ウイルス性肺炎との鑑別が難しい) ・血液検査(白血球正常、血沈亢進、CRP上昇)

【治療】

1全身状態の管理(水分摂取、補液)

2必要時酸素吸入、人工呼吸管理

3薬物療法

分類一般名商品名薬理作用副作用
抗菌薬ペニシリン系アモキシシリン水和物サワシリン菌の細胞壁合成を阻害ショック、アナフィラキシー様症状
アンピシリン・スルバクタムナトリウムユナシンS  
セフェム系セフジトレンピボキシルメイアクト
セフカペンピボキシルフロモックス
セフトリアキソンナトリウムロセフィン
セフォタキシムナトリウムロフォタックス
カルバベネム系パニぺネム・ベタミプロンカルベニン菌の細胞壁合成を阻害、広範な抗菌スペクトルと強力な抗菌力をもつ
マクロライド系エリスロマイシンエリスロマイシン菌の蛋白合成を阻害、マイコプラズマに有効、テオフィリンの血中濃度をあげる
クラリスロマイシンクラリス
アジスロマイシン水和物ジスロマック
テトラサイクリン系ミノサイクリン塩酸塩ミノマイシン菌の蛋白合成を阻害、マイコプラズマに有効、8歳以下原則禁忌
ニューキノロン系トスフロキサシントシル酸塩水和物オゼックス菌のDNA複製阻害、マイコプラズマに有効ショック、アナフィラキシー様症状、関節障害
去痰薬カルボシステインムコダイン痰の粘稠度低下皮膚粘膜眼症候群
アンブロキソール塩酸塩ムコソルバン喀痰排出促進
鎮咳薬チペピジンヒベンズ酸塩アスベリン咳中枢を抑制し鎮咳作用アナフィラキシー様症状
気管支拡張薬ツロブテロール塩酸塩ホクナリン気管支拡張
解熱薬アセトアミノフェンカロナール、アンヒバ解熱、鎮痛ショック、アナフィラキシー様症状
 特徴
1細菌性肺炎・抗生物質の投与 ・輸液(経口摂取が困難の場合) ・気管支拡張薬により気管支拡張し、呼吸を促す β2刺激薬    作用:気管支拡張    副作用:心悸亢進、不安、不眠、頭痛、悪心、嘔吐、めまい、高血糖 など テオフィリン 作用:気管支拡張、抗炎症 副作用:悪心、嘔吐、痙攣、意識障害、心窩部痛など(血中濃度に依存)        6歳未満に血中濃度15μg/ml以上は痙攣リスクとなる        6ヶ月未満にテオフィリン徐放薬は禁忌    抗コリン薬:口内乾燥、眼圧上昇、心悸亢進、排尿困難 など ・体位ドレナージによる貯留物排出
2ウイルス性肺炎・抗生物質は無効 ・細菌の二次感染に対して、ペニシリン系薬、セフェム系薬の投与 ペニシリン系薬  作用: 細胞壁合成阻害薬であり、病原体に殺菌的、静菌的に作用する    副作用:敗血症、肺炎、急性腎盂腎炎 など セフェム系薬   作用:細胞壁合成阻害薬であり、病原体に殺菌的、静菌的に作用する    副作用:ショック、アナフィラキシー、過敏症 など
3マイコプラズマ肺炎・自然治癒可能 ・抗生物質の投与(ステロイド)

入院が必要な場合

・病気の重症度が中等度以上

・低年齢(1歳未満)

・治療薬の内服ができない、経口抗菌治療薬で改善しない

・脱水が認められる

・基礎疾患がある

・酸素投与の必要性

・起炎菌の種類

・家庭環境の良否

・胸腔内穿刺、胸腔内ドレナージの必要性(胸水)

【合併症】

・慢性の間質性肺炎

・慢性の分節か大葉の無気肺、持続性の無気肺

・気道損傷

・胸水

・肺の石灰化、線維化

・閉塞性の気管支炎、細気管支炎

マイコプラズマ肺炎

・中耳炎

・鼓膜炎

・無菌性髄膜炎

・ギランバレー症候群

・スティーブンスジョンソン症候群

・多形滲出性紅斑

【看護】

観察

1バイタルサイン

  • 体温

・熱型

・発熱の有無

・頭痛、倦怠感の有無

・悪寒の有無

  • 呼吸

・呼吸数

・深さ

・リズム

・SpO2

・呼吸困難感の有無

・呼吸音(喘鳴の有無、副雑音の有無)

・排痰の有無(体位ドレナージを行うか否か)

・咳嗽の有無、程度

  • 心拍数

2チアノーゼの有無(口唇、爪床、顔色)

3脱水の有無

・気道状態のモニター(開通生)

・セミファウラー位にする

・体位変換、体位ドレナージ、タッピング:気道分泌物貯留予防

・必要時吸引

・適切な安静、休息:体力維持

2種類あるのでお好きな方を。

砂糖萌🐾

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