看護に進むまで知らなかったこと【ヘパロック】【末梢留置】【受け持ち】

一般人と医療者の違い(所感)

看護師になるまで知らなかったこと

私は看護学科を選択しましたが

実習に行くまで

入院経験もお見舞い経験もなく

病棟に入ったことがありませんでした。

先生が当然のように話す内容が

イメージがつかず授業内容が

分からなかったことがあるのでまとめました

1.採血と注射の違い

文字通りだけど、

針を刺す」ことしか意識しておらず

記録で間違えて使っていました。

採血→血を採ってデータが出る

注射→薬液を体内に入れる

という違いを認識して

大学一年生の当時目から鱗でした。

注射は4種類ありますが

角度狭い順では

皮内注射:ほぼ0度

静脈注射:10〜20度

皮下注射:10〜30度

筋肉注射:45〜90度

ですが

皮膚組織的には深い方から

静脈筋肉皮下皮内

つまり、吸収速度が早い順です。

反対に薬液持続時間は深い方が短いです。

覚える時は気をつけてください

2.点滴と静脈注射の投与経路は一緒

これ学生時代、先生に聞きに行っても

全然理解できませんでした

静脈注射という大きい部類の中に

・静脈注射(IV)→いわゆる注射

・静脈注射(DIV)→いわゆる点滴

があるのです。

どちらも静脈に薬液を入れています。

これは希釈の関係

つまり液体の全量で変わります。

注射の注入速度は

一般的に成人で2ml/kg/時。

例1)50kgの人の場合

2ml×50kg=100ml/時

例2)75kgの人の場合

2ml×75kg=150ml/時

例1だとしたら1時間に100mlです。

つまり100mlを注射(IV)するなら

看護師や医師が

1時間ベッドサイドで注射し続けるって

現実的じゃないですよね?

量が多く難しいので点滴で

1時間投与となります。

余談ですが

骨髄穿刺(マルク)→骨髄細胞採取伏臥位

腰椎穿刺(ルンバール)→脊髄に薬液注射側臥位

です。

脊髄液を検査に使うこともあります。

その場合、脳脊髄液が少なくなることで

合併症が起こるため抜いた分注入します。

3.末梢留置

これ個人的には一番衝撃でした!

人体に?!針を?!入れっぱなし?!

やば!!!!非人道的だな!!!

って率直に思いました。笑

看護学生の間も

治療が点滴(化学療法)は出てきます。

だけど、実習の受け持ちって大体

点滴なく状態が安定している人を

受け持つので知らなかったですね

末梢留置ってなかなか看護過程のときに

出てこなくて結局入職するまで

あまり理解していなかったです。

末梢ルートというプラスチックの針を

上腕の静脈内に入れます。

そのままテープで固定します。

これで末梢留置が完成です☺️

末梢ルートのメリットは

点滴を投与する度に針を入れなくていいため

・看護師の仕事が減り時間短縮

・指示があった時にすぐ薬を投与できる

・患者さんも毎回針を刺されなくて良い

という双方のメリットがあります。

デメリットは

感染に繋がること

・留置することで不穏になる場合がある

です。

施設によって異なりますが

4日〜1週間を目処に

感染予防のために入れ替えます。

4.ヘパロック

ヘパロックって語呂超いいけど

全然なんのことかわからず、、、

前述の通り

末梢留置を知らないので

さらにイメージ湧かず、、、でした。

末梢留置した針は

そのままだと

逆血(少量ルート内に血が逆流する)

ことで固まってしまい

次回以降の薬液が

入らなくなってしまいます。

出口が塞がっていたら

水が通るわけないというイメージで

合ってます。はい。

そのため血液をサラサラにする薬で

有名なヘパリンを点滴終了時に

3〜10ml入れて置くと固まらなくて

済むよって話です。

ちなみに、生食ロック(生理食塩水)の

ところもあるそうですが

固まりやすいらしいです。

5.受け持ち患者

これ実習行くまで知りませんでした

というか、行ったことない側からの

意見としては入院生活の

イメージが本当につかないです。

看護師は

その日の受け持ちに対して看護します。

これ、分かる人は理解するけど

入院経験ないと本当に「???」なんです

例えば

「1日受け持ち3人」だと

Aさん

・ADL自立

・毎食後の内服薬(自己管理)

・9時から1時間抗生剤

・レントゲン検査

Bさん

・ADL基本自立、検査のみ車椅子

・朝食後のみ(看護師管理)

・10時にCT検査

・14時にPCA(医療用麻薬)更新

Cさん

・ADL全介助

・14時から点滴1時間

全部受け持ち看護師が実施or実施確認するんですね。

この情報を取るために

前残業が発生するというわけ。

その日何するか分からなかったら

何もできないですからね。

この情報を元に、

全身清拭やシャワーの時間

口腔ケア、体重測定、シーツ交換の

時間を決めていきます

またADL自立であっても

「Hb低い→貧血リスク→検査は車椅子」

「Plt低い→出血傾向→身体拭き」

「血圧が高い→頭痛の有無を確認しよう」

とアセスメントしながら

その日のスケジュールを

看護師一人ひとりが個々に立てて

情報を取っていきます。

そのスケジュールや確認すべき事項を

朝の申し送りで他の看護師にも伝えます。

全身清拭や検査への移乗等

看護師が2人以上必要ここで伝えます。

お気付きの通り、

点滴開始時間が被ることもあります。

時間を守る優先順位は

血中薬物濃度(TDM)を測定しなければ

ならない薬剤です。

これ以外にも予想外の出来事が

起こることもありますので

ここでスケジュールをミスると

何もかもが上手くいきません笑

就職病院を選ぶ時はぜひ

新人看護師さんに

・日勤の受け持ち人数

・夜勤の受け持ち人数

を聞いてください。

目安になるかわかりませんが

私の病棟は

・日勤2〜5人

・夜勤5〜9人です。

6.医者が予想を超えてローテーションする

町医者にしかかかったことない

一般人側側からすると

同じ先生にずっと

診てもらいたいじゃないですか?

大学病院ならローテーションがあるので

研修医の先生は

2ヶ月毎くらいに変わります。

私たちの実習と同じです。

実習自体は何ヶ月もあるけど

1ヶ月くらいで領域は変わっていく感覚です。

医師の仕事は、免許ないと

できないことが多いから

医師免許取得後2年間研修医になり

2ヶ月を目処に様々な診療科を巡ります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上!!!!!また思いついたら書きたいと思います。

一般人と医療者の間では多くの常識が異なります。

当然、新人は一般人と医療者の間なので

その事実を忘れずに

将来的には新人教育に

関わっていきたいと考えています。

砂糖萌

コメント

タイトルとURLをコピーしました